髪のパサつきの主な原因とは?仕組みから見直す
髪のパサつきの主な原因は、髪の表面を覆うキューティクルが乱れ、内部の水分や油分が保たれにくくなることです。そこに洗いすぎ、熱、摩擦、紫外線、乾燥といった日々の負担が重なると、ツヤが減り、手触りがごわつき、毛先が広がって見えます。「ちゃんとケアしているのに、なぜか指通りが悪い」と感じる背景には、原因が一つではなく、複数が少しずつ積み重なっているケースが多いようです。ここでは、見た目の変化から原因、仕組み、個人差までを順番にたどっていきます。
パサついた髪に見える状態とは

パサつきは、触ったときと見たときで、いくつかのサインとして現れます。どれか一つだけの人もいれば、複数が重なる人もいます。
- 手ぐしを通すと引っかかる、ざらつきを感じる
- 光が当たってもツヤが出ず、全体がぼんやり見える
- 毛先が広がってまとまらない、細かい枝毛が目立つ
- ドライヤー後はまとまるのに、数時間たつとゴワつく
- 湿気の多い日に広がりやすく、乾燥する日は静電気が起きやすい
ツヤは、髪の表面がなめらかに整っているほど光が均一に反射されて生まれると言われます。反対に、表面が乱れていると光が散らばり、乾いた印象になりやすいのです。
パサつきを招く1次的な要因

パサつきの背景には、大きく分けて「髪そのものが傷んでいる場合」と「髪や頭皮の環境が乾きやすい場合」があります。日常で思い当たりやすいものを挙げます。
熱・摩擦・紫外線による外的ダメージ
ドライヤーやヘアアイロンの熱、タオルやブラシによる摩擦、屋外での紫外線は、髪の表面に少しずつ負担をかけます。一度の刺激は小さくても、毎日続くと蓄積しやすいのが特徴です。
カラー・パーマなど化学的な施術
カラーリング、ブリーチ、パーマ、縮毛矯正は、髪の内部構造に働きかける施術です。仕上がりを楽しめる一方、髪が乾きやすくなったと感じる人もいます。施術の頻度や髪の状態によって影響の出方は異なるため、気になる場合は美容師に相談しておくと安心です。
洗い方・すすぎ・乾かし方のくせ
洗浄力が強すぎるシャンプーの選び方、すすぎ残し、濡れたまま放置する習慣なども、髪や頭皮のコンディションに影響すると考えられています。頭皮環境については、厚生労働省や消費者庁が一般向けに示している化粧品・日用品の情報も、使用上の注意を知る参考になります。
空気の乾燥と生活習慣
冷暖房による室内の乾燥や、睡眠不足、食事の偏りなども、髪の見た目に関わる要素として語られます。厚生労働省の健康づくり関連の情報でも、バランスのよい食事や休養が体の土台として紹介されています。ただし、髪の状態と生活習慣の関係には個人差があり、特定の習慣だけで説明できるものではありません。
その裏で起きていること:パサつきの仕組み

髪は、外側のキューティクル、内側のコルテックス、中心のメデュラという層で構成されると一般的に説明されています。パサつきには、特に外側のキューティクルの状態が深く関わります。
キューティクルは、うろこ状に重なって髪の内部を守る役割があると言われます。ここが乱れると、次のような連鎖が起こりやすくなります。
- 熱・摩擦・紫外線・施術などの刺激で、キューティクルがめくれたり、はがれたりする
- 表面の凹凸が増え、光が乱反射してツヤが出にくくなる
- 髪内部の水分や油分が外へ逃げやすくなり、しなやかさが落ちる
- 指通りが悪くなり、ブラッシングやタオルドライでの摩擦がさらに起きやすくなる
- 摩擦でさらにキューティクルが乱れ、1に戻る
つまり、パサつきは一度の出来事というより、小さなダメージが次のダメージを呼ぶ循環になりやすい点がポイントです。
頭皮の皮脂バランスも無関係ではない
頭皮から出る皮脂は、髪の表面をうっすら覆う天然の保護膜のような存在と言われます。洗いすぎや乾燥、年齢による変化などで皮脂の量が変わると、毛先まで油分がなじみにくくなることがあります。髪は肌と違って自力で修復する仕組みを持たないため、失われた分は、ヘアケア製品で外から補う考え方が一般的です。ただし、補っても元通りになるとは限りません。
同じケアでも差が出る理由
同じシャンプーを使い、同じ頻度で洗っていても、パサつきの出方は人によって違います。その主な理由は次のとおりです。
- 髪質の違い:細い髪、太い髪、くせ毛、直毛では、水分の保たれ方や摩擦の受け方が異なります。
- 髪の長さ:毛先は頭皮から遠く、長く外部刺激を受けてきた部分です。ロングヘアほど毛先が乾きやすい傾向があります。
- 施術歴:カラーやパーマを重ねた髪は、未施術の髪より乾きやすいと感じる場合があります。
- 頭皮の状態:皮脂が多めの人、少なめの人で、毛先への油分の届き方が変わります。
- 生活環境:職場の空調、通勤時の日差し、スポーツやプールの頻度などで負担は変わります。
「友だちに合ったケアが自分には合わない」というのは、ごく自然なことです。ヘアケア製品でも、使い心地や相性には個人差があり、合わないと感じる場合もあります。
専門家への相談を考えたい状況
パサつきが気になるだけでなく、次のような様子があるときは、セルフケアだけで判断せず、美容師や皮膚科などに相談すると安心です。
- 頭皮にかゆみ、赤み、ふけ、ヒリつきが続く
- 急に髪が細くなった、抜け毛が増えたと感じる
- 製品を使ったあとに刺激感や発疹が出た
- 髪がちぎれるように切れやすい状態が続く
パサつきの背景に、頭皮のトラブルやほかの要因が隠れている可能性もゼロではありません。化粧品でできるのは髪をいたわり、見た目や手触りを整えることまでで、体の不調を診断したり治したりするものではない点も知っておきたいところです。
仕組みを知ったら避けたい2つの行動
ここまでの流れを踏まえると、パサつきの循環を強めやすい行動が見えてきます。特に意識したいのは次の2つです。
1. 濡れた髪をタオルでこする・強くブラッシングする
濡れた髪は、水分を含んでキューティクルが開きやすく、摩擦の影響を受けやすい状態と言われます。タオルでゴシゴシ拭いたり、絡まった髪を無理に引っ張ってとかしたりすると、表面の乱れを広げてしまうことがあります。急いでいる朝ほどやりがちなので、「こすらない」ことを意識したいところです。
2. 「落とさなきゃ」と洗いすぎる・熱を当て続ける
パサつきが気になると、清潔にしようとして洗う回数を増やしたり、まとまりを出そうと高温のアイロンを何度も通したりしがちです。ところが、必要な皮脂まで落としすぎたり、熱の負担を重ねたりすると、乾燥の循環を強める可能性があります。製品ごとの使用方法や注意点は、パッケージの表示を確認し、不安があれば美容師や薬剤師などに相談してください。
髪のパサつきの主な原因は一つに絞れず、日々の小さな負担が重なって起こるものです。仕組みを知っておくと、自分の髪にどの要素が強く関わっていそうかを考えやすくなります。
免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。健康上の判断は医師などの専門家にご相談ください。


